会期:2023年4月14日(金)- 5月14日(日)
会期中の金土日開廊
13:00-19:00
Venue:FINCH ARTS
Artist:家田実香、彌永ゆり子、油野愛子
協力:Tomio Koyama Gallery
[イベント]
オープニング・レセプション
4月14日(金)17:00-19:00
彌永ゆり子の作品を見ながら話す会
4月23日(日)14:00-15:00
この度FINCH ARTSでは家田実香、彌永ゆり子、油野愛子による展覧会「Substance, Screen 」を開催いたします。本展のタイトルとなった「Substance(物質、実体)」「 Screen(画面、覆い)」はそれぞれ絵画という複雑な事象の要素です。物質(Substance)→イメージ(Screen)のような絵の具やキャンバスなどの物理的な側面から想起されるイメージの関係性の事でもあり、またその逆の、覆い隠すもの(Screen)→実態(Substance)という反転した創造性を意味する言葉でもあります。
本展では3人のアーティストの作品が展示されます。
家田実香は”マテリアル・フェティシズム”をテーマとし、アクリル絵具の質感と色を要素とした絵画を制作しています。彼女の作品上では物質とイメージの関係性、物質がいかなるイメージを喚起しうるかについての探究が展開されています。彌永ゆり子は、デジタルメディア(Raspberry piや小さな液晶モニタ)を使用し、デジタル空間におけるイメージの質感をテーマとしています。本来は質量を持たないデジタルデータが、物理的な空間で質感を伴ったイメージとして存在することが提示されます。油野愛子は金属や樹脂、陶芸、アクリル絵具など多様な技術と素材を使用し、幼年期と青年期の間に横たわるギャップ、感情をテーマに制作を行っています。本展では彼女の絵画作品に注目し、グラフィティのようなイメージが描かれた重々しいアクリル絵具の表層がめくれ奥の層がのぞく作品が展示されます。
「Substance, Screen」では、アーティストが異なるメディアを使用しながら、物質とイメージの間の複雑な関係を提示し、その異なる領域の間で様々な対話を生み出します。どうぞご高覧ください。
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家田実香《Rear Window230325-1》2023, H33.3 × W22cm, 綿布にアクリル絵具
家田実香|Mika Ieda
1992年兵庫県生まれ。2018年京都芸術大学大学院修士課程芸術専攻ペインティング領域修了。”マテリアル・フェティシズム”をテーマとし、アクリル絵具の質感と色を要素とした絵画を探究している。 主な展覧会に「POLYPHONY」(ARARIO Gallery Shanghai、上海、2022)、「Up_02」(銀座 蔦屋書店 GINZA ATRIUM、東京、2021)、「シュレディンガーの猫」(東京都美術館、2018)など。
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彌永ゆり子《NET garden》2023, H100.0 × W100.0 × D8.0 cm, 映像(左上から順:5 分54 秒 /3 分 12秒 /1 分 21秒 /8 分 50秒 /4 分 34秒 /5 分 15秒・ ループ)Raspberry Pi, LCD モニタ、合皮、緩衝材、PVCシート、ビニールシート、ブレードホース、ネトロンネット
Photo by Yasuyo Takahashi, Haruka Oka, Akane Shirai
彌永ゆり子|Yuriko Iyanaga
1991年神奈川県生まれ。2018年京都市立芸術大学修士課程美術研究科油画専攻修了。幼少からPCで絵を描く。デジタルで描いた絵にしかない質感に注目し、表現している。現在は電子基板やモニターそのものの存在感にも意識を向け、他素材とコラージュのように組み合わた表現を試みている。主な展覧会に個展「flotsam」(堀川新文化ビルヂングGallery Neutral、京都、2022)、「ARTISTS' FAIR KYOTO」(京都新聞社 地下1階、2022)、「IMG://shape/weightless/」(KUNST ARZT、京都、2021)、「Kyoto Art for Tomorrow 2019 ―京都府新鋭選抜展―」(京都文化博物館 、京都、2019)、「where are you?where am i, 」(YEBISU ART LABO、愛知、2018)など。
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油野愛子《CLOVER (Narrative)》2023, H100.0 × W80.3 × D4.5 cm, spray, resin, acrylic on canvas
Photo by Kenryou Gu, Courtesy of Tomio Koyama Galler
油野愛子|Aiko Yuno
1993年大阪府生まれ。2018年京都芸術大学大学院博士前期課程修了。2017年ロイヤル・カレッジ・オブ・アート短期留学。2018年関渡美術館交換派遣研究員レジデンスプログラム(台湾)に参加。幼年期と青年期の間に横たわるギャップ、感情をベースに、金属や樹脂、陶芸、アクリル絵具など多様な技術と素材を使用し、絵画や立体など幅広いメディアで制作を行っている。主な個展に「When I’m small / 小さかったころ」(小山登美夫ギャラリー、2021年)。また、主なグループ展に「CAF賞入選作品展覧会」(代官山ヒルサイドフォーラム、2017年)、「群馬⻘年ビエンナーレ」(2019年)、「Kyoto Perspective」(ANB Tokyo、2021年)などがある。
展示記録
©︎Artist, Photo by Haruka Oka, Courtesy of FINCH ARTS
Date:17/Apr/2023
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